一人暮らしの食事の悩み

車椅子を使っている、一人暮らしの身体障害者の方の、食事にかかわる困り事

車椅子を使っている方といっても、その理由はいろいろありますが、ここでは事故や病気などによって車椅子生活になった方、つまり身体障害者の方で、独立して一人暮らしをしていきたい場合、食事にまつわる困り事を考えてみようと思います。

ちなみに私も、昔大けがをして身体に障害が残りましたが、リハビリをしている過程で、身体障害者の方達と知り合う機会がありました。
その人たちの中には、リハビリ後に就職し、一人暮らしをしている人がけっこういましたが、遊びにいったりして見た事なども、盛り込んでいきます。

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車椅子生活の人にとって、食事にかかわる困りことは、どんな物があるのか?

車椅子生活となると、いろいろな生活上の不便がおこります。
例えば、重たい物や大きな物の持ち運びが困難。高い場所にあるものを取る事が出来なかったり、逆に低い場所にある物を取るのも大変だったりします。

こうした不便を、食事にかかわる場面で考えてみると、まず食材の買い出しは、それなりに手間や苦労が多くなります。
スーパーでの買い物となると、ショッピングカートは使えませんから、膝の上に買い物かごをおいて買い物をするわけですが、あまり沢山カゴに入れると動くのが大変になってしまいます。

そのために会計を2回に分けて買い物をしたりする事になったりして、時間も体力も使うハメになります。
買い物中も、高い位置にある商品が取れなかったりすれば、店員さんに声をかけて取ってもらったりと、手間ひまがかかる訳です。
また、特に重たくて大きな物というと、お米でしょうか。やはりこれは、お店のかたに頼んで、車まで運んでもらうことになります。

こうして買った食材を、今度は自宅に運び込むとなると、これは1人でやるわけですから、またまた重労働です。
お米だって、あまり大きな物を買ってくると、運び込むのがかなり大変になるわけですから、そのへんも考えて買い物しないといけません。

さて、なんとか自宅まで運びこんだとして、今度は冷蔵庫に食材を入れるわけですが、背の高い冷蔵庫だと、上のほうに手が届きません。
空間が無駄になってしまいますので、冷蔵庫の購入時には気を付けないといけません。

お料理の時には、車椅子上でバランスをくずしたりすると、お湯等こぼして火傷してしまう危険があります。
洗い物の時には、シンクに対して車椅子を横につけて作業する事になるので、ちょっと大変です。

さらっと考えても、健常者の方達と比べると、いろんな手間がかかったりするので、車椅子生活になったばかりの方など、特に苦労も多いかと思います。
だからと言って、食生活をおろそかにすると、こちらも健常者の方にはない問題が発生します。

障害があるからこそ、食事はしっかりとするべきです

食事をしっかり食べない、食事のバランスが悪い等の食生活の乱れは、健常者でもいろいろな健康上の問題を引き起こしますが、車椅子を使っている身体障害者の場合には、さらに特有の問題も発生します。

食事をしっかり食べてなくて痩せてしまった場合

車椅子の身体障害者の場合、特に気をつけなければいけないのが褥瘡(じょくそう)です。床ずれといった方が、分かりやすいかもしれません。
栄養状態が悪いと、皮膚の状態も悪くなり傷がつきやすくなりますし、お肉が少なくなってくると、骨と表皮との間が薄くなったりして、褥瘡(じょくそう)になりやすくなります。
いったん褥瘡(じょくそう)になると、治るまで時間がかかりますし、入院などすることになる場合もあります。
さらに酷い場合は、命に関わる可能性も。友人の奥さんが車椅子なのですが、褥瘡で入院したときに、けっこうシビアな状態だったと聞きました。幸いにして、今は元気ですが、かなり長い間入院していました。

褥瘡(じょくそう)になる原因が痩せる事だけではありませんが、痩せる事でなりやすくなります。普段からしっかり食べるようにして、健康的な身体を保つべきです。

食べ過ぎで太ってしまった場合

逆に太ってしまうとどうなのか?
車椅子の方の場合、日常生活のいろいろな場面で乗り移り(トランスファー)の動作が発生します。ベッド、トイレ、風呂、車。
こうしたときに腕を使って乗り移るので、肩や肘に負担がかかって、繰り返しによって関節を痛めてしまう事があります。

いったん傷めた場合、だからといって乗り移りをまったくしない分けにはいきませんから、傷みを我慢しながらの生活が続きます。
場合によっては、乗り移りの途中で傷みがはしって力が入らずに、車椅子から落ちてしまうことも。

乗り移りは、体重の重い軽いに関わらずに必要なので、体重が軽ければ大丈夫とは言い切れないように思いますが、体重が重ければ、関節への負担がその分多くなるわけで、傷めるリスクが高くなると思います。

車椅子の身体障害者の場合、痩せすぎず、太りすぎない様に、より食生活には気を付けていくべきだと思います。

食事にまつわる負担を、どうやって減らしていくか

食事は毎日のことなので、負担を減らす工夫をするのは大切です。今は、いろいろなサービスがあって、それを上手に利用していくことで、かなり負担をへらす事が出来るかと思います。
行政の支援に関しては、自治体による違いもあったりしますので、ここでは自分で出来る事を考えてみます。

買い物の負担を減らす

買い物の負担を減らすには、ずばり!ネットで買い物をする事です。
今はインターネットのおかげで、スマホさえあれば買い物が出来て、自宅まで品物が届きます。
例えばアマゾンでも食品は買えますし、だいたい送料も無料です。とはいっても、さすがにアマゾンで大根とか買えません。
(ホントは売ってますが、10kgとかで売られても困る…)

こうした場合、一番良いのは、食材専門の宅配サービスを使う事です。品揃えは、スーパー以上だったりします。
欲しい物を、スマホやパソコンで注文して、玄関先まで届けてもらえる訳ですから、スーパーをぐるぐる動き回ったり、重たい荷物の積み降ろしは、これでしなくて良くなるわけです。
ただし、送料がかかるのは、通販なので仕方ないかなというところ。でも、購入金額によっては無料になったり、少しでも送料が安い所を選んだりする工夫は出来ます。

料理の負担を減らす

慣れてくると料理も楽しかったりしますが、疲れていたり、体調が悪かったりするときは、なかなかやる気にならない物です。
そんな時でも、少しでも楽をしながら、ちゃんとした食事をとれるような工夫も必要です。

負担を減らす方法 その1

ミールキットを使う。ミールキットというのは、お料理に必要な食材や調味料がセットになって売っているものです。
食材はカット済み、調味量も必要な分が入っているので、面倒な準備がなくなります。
ミールキットは、食材の宅配サービスで購入できます。

負担を減らす方法 その2

温めるだけで食べられる物を備蓄する。
普通に冷凍食品とか、冷凍庫にあるかと思いますが、調理済みのおかずセットも売っています。
主菜1品に、副菜が2〜4品のセットになっていて、栄養バランスなど計算された商品です。

こうした物を冷凍庫に備えておけば、料理を作る元気がないときでも、しっかりした食事をとることができて、健康を維持しやすくなります。冷凍されているので、長期保存が出来ますから、いくつか備えておいて、自炊と組み合わせていくと良いかもしれません。
こうしたおかずセットの宅配は、宅配食サービスと呼ばれています。